陸の生き物

ヒグマの営み。そして人間の営み。共生の道は? 島牧村とヒグマ

mina ikor 代表の小林誠です。
今日は、久しぶりにリアルタイムでテレビを見ました。見たテレビはこちら。
HBCテレビ『クマと民主主義~記者が見つめた村の1年10か月~』という番組です。
※タイトルをタップするとリンク先に飛び視聴できます

 どうか、他人事とは思わずに見て欲しい。そして読んで欲しいです。

 これは、北海道の日本海側に位置する自治体「島牧村」でのお話。
 この島牧村は、漁業と農業が主たる産業のまち。北海道であれば、そう珍しいことではない良くあるまちの姿です。
 人口は1,500人ほどの小規模な自治体。そんなまちの名前を、2018年の夏頃から頻繁に耳にするようになりました。
 それはなぜか?
 ヒグマが頻出するようになったからです。
 「北海道でヒグマが出没することは稀なのか?」と聞かれれば、答えは「No」と答えるでしょう。しかし、島牧村は違います。北海道でも限りなく少ない、住宅街にもヒグマが頻出するようになってしまったのです。
 2018年の夏頃から人間の生活圏に深く入り込んでしまったヒグマ。それまでもヒグマの話しはあったそうですが、「ここまで頻繁に出没することはなかった」と村に住む人の話しもありました。
 頻出するようになってしまった理由はわかりません。しかし、連日連夜ヒグマが住宅の近くに出没。そして、時には漁具や小屋が壊されるような事案も発生。いつしかヒグマは問題個体になっていってしまったのです。
 もちろん、この問題個体という表現も人間の勝手なカテゴライズで言われているだけです。とは言え、それまで起こり得てこなかった事態になってしまったのは紛れも無い事実。ヒグマが人間に抱く感覚に、何かしらの変化があったことも紛れも無い事実でしょう。

ヒグマは臆病な生き物

 「ヒグマが人間に抱く感覚に、何かしらの変化があったことも紛れも無い事実でしょう。」と最後に書きました。そして、この小見出しにも書いた通り、ヒグマは臆病な生き物なのです。
 書籍などでも紹介されていますし、私自身の体験を交えて少し書きます。
 大抵のヒグマは、人間に気がつくと距離を保とうと移動していきます。しかし、ごく稀にそういうヒグマじゃ無いヒグマもいます。
 どういうヒグマなのか?それは、人間を恐れないヒグマです。
 子連れであったり、捕食中であったり。そういう状況のヒグマは、子グマを守るためや命を繋ぐため、人間を意識しない(集中していて人間に気がついていないかも?)こともあります。更にタチが悪いのは、「人間の味を覚えたヒグマ」です。
 これは、人間を食べたヒグマという訳ではありません(しかし、一度人間を襲ったヒグマは次も人間を襲う可能性が高いとも言われています)。つまり、ヒグマが”人間は利用できる”と気付いてしまったヒグマということ。北海道では、住宅の庭に魚の臓物などの生ゴミを捨てる家があったりします。これは肥料にすることが狙いだったりもします。また、漁村部では獲れた魚で干物にするため軒先にネットをかけているお家の散見されます。嗅覚の鋭いヒグマが匂いを嗅ぎつけ、人間の営みのすぐそばまでやって来るのです。
 人間を襲わないとしても、体長が2mで体重が150kg。なおかつ、言葉が通じない相手が私たちの生活圏内に頻繁に入り込んできたら?壁を挟んで10mくらいのところに来るようになったら?それは怖く無いですか?私は怖いです。

ヒグマは駆除された。けど・・・

 2018年の夏頃から出没していたヒグマは、駆除されました。出没地域に住んでいるわけでは無い知人の話しですが「駆除されて安心した」と。その言葉からも一件落着なのかなと思っていました。
 しかし、このヒグマから新たな問題が浮上してきました。それは、連日連夜出動し、住民の生活の安全を守ろうと奔走した猟友会の方々への支払い金額。一頭のヒグマの頻出により、新たな問題が浮上したことをこの番組からご覧いただけます。
 
 ふ〜ん。北海道の田舎町の話か。関係ないや。

 実際、当事者になることは殆どないでしょう。
 しかし、そんな簡単な話では無いと思っています。
 北海道の自治体ならば、どこだって起こりうることでしょう。そして、ヒグマ対策が自治体規模で進んでいるところもそうありません。そして、本州にもツキノワグマというクマが生息しています。ヒグマそしてツキノワグマともに、人間を積極的に襲うということはしませんが、襲うときもあります。クマが出るようなこの文章を読んでいるあなたが住んでいなくても、ドライブやキャンプなどのアウトドアでクマが生息するエリアに行くことだってありますよね?
 人間としての営みを送るための生活、楽しい思い出を作るためアクティビティ要素を含む生活。生活には安全が担保されて初めて心の底から安心できるのだと。

向かって来るもう一頭のヒグマを威嚇するヒグマ。
血気盛んなヒグマだったら危険な場だったかもしれない。

 このmina ikorには、私以上に真剣にヒグマと向き合う大切な仲間がいます。
 ヒグマと人間の共生に向け、汗流してる尊敬できる仲間が。
 その仲間と比べれば、私はごくわずかな実体験と、現地の人の声を直接聞けるくらい。遠く及ばないかもしれません。
 だけど私はそれでも良いかなって。尊敬できる仲間が奔走している形とは違う形で伝えていけるかもしれないし。
 ヒグマって陸上の生き物の中でもスバ抜けて威厳が凄い。私も写真を撮るだけでなく、綺麗事だけじゃなくて真実を伝えていける人に少しずつでもなって行かなければならないなと。

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